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映画「卒業」の感動的シーンが、懐かしい追憶の彼方に消えかけて1990年のウエディングは、深窓のイメージを清楚に薫らせている。 時は、イギリスを象徴する薔薇の花が最も美しい6月。あたかもジューン・ブライドの花嫁を、一際祝福しているかのようだ。そんなデピュタントの胸を熱くときめかせた、スイートサイン‘J‘は、花嫁の意思であり、決意であり、そして門出の日に巣立つ2人の目標とする夢だろう。今は、まだ、ジャガーへの序章に並び立つスタートの地点。雨の日も風の日もある、決してバラ色の日々だけでないこの人生。いくたびかのハードルを越え、ひとかどの責務を遂げ、自他共に認める、紳士、淑女になったとき、Jは、きっと、上機嫌にエレガントな姿でやってくる。そのとき分かち合う歓びは、他の何よりも確かで、歩んできた道と、堅く消して揺るがない絆への、最上の贈り物なのだろう。いつしかジャガーを、と誓った若い日の、あの、約束。セピア色のスクリーンに、フラッシュバックする晴れ姿の、傍らで、永遠の愛を見守る、プラチナ・シルバーのSタイプの,J。
(H2.6.1,2朝日、日経参照) |